背筋を鍛えても腰痛は改善しない
「腰痛克服には筋トレで腰の筋肉を鍛える」
私もそう思い込んで失敗した経験があります。
「腰痛の原因は腰の筋肉が弱いこと」と考え、筋トレで背筋を鍛え余計に腰を痛めてしまうという人がいます。
スポーツをやっている、又は過去にハードにやってきたという方に多い対処方法です。
私も腰を痛めてからは、オールを漕ぐ力が以前よりも衰えていることを実感していました。
私のやっていたボート競技では背筋はハードに使う筋肉の一つです。
ボートを漕ぐ以外にも、陸上トレーニングでウエイトトレーニングでももよく鍛えていました。特にオフシーズンには毎日のようにバーベルを持ち上げます。
それだけやっていても、当時は筋力が足りないからと、背筋のトレーニングをチームメイトよりも多くやったこともありました。実際に漕ぐ力が衰えているのですから。
トレーニング後は背筋がパンパンに張って、「トレーニングをやったぞー!」という満足感はありました。でも、腰痛は一行に改善しませんでした。普段から長く歩いたり、長く座っていると腰がパンパンに張って痛くなるのに、余計に張らせるようなことをやっているのですから当たり前です。
背筋の筋トレで腰痛を克服したという人もいると思います。
でも当時の私には、腰痛を改善するための知識がありませんでした。そのため良かれと思ってやった筋トレが逆効果となってしまっていました。
腰痛を克服するには、トレーニング後に腰の痛みが増すようなことをするのは間違いです。
腰の痛みに効果がある部分のトレーニングをすれば、腰痛は確実に改善することができます。
背筋運動が効果がある筋肉であったなら、それをやることで腰痛は改善します。
しかし、多くの場合は背筋を鍛えるより、別の筋肉を鍛えるほうが確実です。
鍛えるべき筋肉は腰痛の症状によって違います。
ある人は足首であったり、ある人は肩甲骨周りであったりします。
自分の腰痛の場合はどこを鍛えればいいのか?それを知る最も的確な方法は、トレーニングが終わったら腰が軽くなるかどうかということです。
腰の筋肉が張っているのなら張り感が小さくなるようなことをおこなうべきです。
的確な部位をトレーニングすることができれば、その場で腰の軽さを実感することができます。
どんな腰痛にも効果があるトレーニングは腹式呼吸
即効性は感じないかもしれませんが、確実に効果のあるトレーニングが腹式呼吸です。
反って痛い場合でも、前屈で痛い場合でも、捻りで痛い場合でも、長く同じ姿勢をしている姿勢であっても、重いものを持つと痛い場合であっても、とにかくどんな腰痛にも共通して効果があるトレーニングが腹式呼吸をしっかりおこなうことです。
腹式呼吸で大きく息を吸ってお腹が膨らむことで腹筋周りがストレッチされます。
息を吐く時には腰を支えるための筋肉が活性化されます。
長く腰痛を患っている方の場合は腹式呼吸がうまくできないという人もいるかもしれません。そういった方こそ正しい腹式呼吸をマスターできるように練習してください。
2週間ほど続けると効果を実感できると思います。
背筋運動よりも腹式呼吸
腹式呼吸は体幹トレーニングの基本になります。
腹式呼吸をしっかりおこなうことで、体幹が強くなり腰が安定するようになります。
背筋運動でも正しくおこなえば体幹は鍛えられます。
しかし間違えたやり方をすると、更に腰を痛めてしまうこともあります。
腹式呼吸であれば、腰に痛みのある場合であってもおこなうことができます。
ぎっくり腰でエビのように丸まったときにもおこなうことができます。