腰痛を知るということ2

自分の腰痛を知るということ

一般的な腰痛について知識を得たなら、この先は自分の腰痛(自分の体の状態)について知っていくと、改善のスピードは格段にアップします。

というのも「腰痛」と一言で言ったとしても痛い場所も痛み方も違います。
AさんとBさんで痛む場所も痛み方も違ったなら、対処の方法も変わるはずです。

まずは、いつから痛いのか?を思い返し、そしてどこが痛いかを確認してみてください。
そして、どんな風に痛いのかも考えてみてください。

いつから痛い?

今の腰の痛みはいつからですか?
昨日から?一週間前から?それとも何年も前から?

同じような腰痛は今回が初めてですか?
そのとき同じ場所が同じように痛みますか?
例えばぎっくり腰のような痛みであるならば、何年か前にも経験していませんか?

慢性腰痛ではないか?

一般的には3ヶ月以上治らない腰痛のことを慢性腰痛と言います。
それは継続して常にずーっと痛むのでは無くてもです。

疲れが溜まると痛くなるとか、重いものを持つと痛くなるとか、長く歩くと痛くなるのように、何かのキッカケがあると必ず腰痛になる場合もそうです。

火山で説明するとわかりやすいと思います。

  • 正に今痛い状態・・・活火山
  • 今は噴火していないが、いつ噴火の要素を持っていて(活火山になっても)してもおかしくない・・・休火山
  • かつては噴火したがもう噴火することはない・・・死火山

よい状態(痛くない)と腰が痛むを繰り返すのは、活火山と休火山を繰り返している状態です。

痛くなりそうになったら湿布を貼るとか、温泉に行くなども休火山で噴火しないように抑えている状態かもしれません。

痛めたキッカケは?

あなたが腰を痛めた原因は何でしょうか?
数年前に○○をやってそのときから・・・と具体的に思い出せる場合もありますし、もしかしたら、朝起きたら痛くて・・・とか、よくわからないけれど夕方になったら徐々に痛みが強くなってきてなどの場合もあると思います。

繰り返し痛めている人は、そのときのストレスの状況や、心の状態なども合わせて思い出してみてください。共通している状況に気づくことがあるかもしれません。

どこが痛いか?

腰が痛いと言って整体を受けに来る患者さんに、痛みの場所を確認します。
すると、人によって痛い場所は様々です。

みぞおちの裏あたりを腰という人もいますし、お尻の上の部分が痛い人もいます。
右側に痛みがある人もいますし、左側であっても背骨に近い部分が痛む人もいます。

右が痛い、左が痛い、真ん中の腰椎の際が痛かったり日によって痛む場所が違ったり、ポイントではなく腰全体がぼやーと重いような人もいます。

どういう動作で痛むのか?

どういう時に痛むか?

思い出してみてください。どういう時に腰がいたみますか?

  • 長く座っていると
  • 長く立っていると
  • 立ち上がる瞬間に
  • 朝起きたとき
  • 重いものを持ったとき
  • 横になって安静にしているとき

内蔵からの腰痛でないことを確認する

腰痛は内蔵の病気や骨のガンからもおこります。
その場合は、安静にしていて体を動かさないときでも痛むことが特徴です。

そのため、まず大事なのは動作に伴って痛みがでるかを確認することです。
動いて痛みがあるということは、筋肉や骨や靭帯などの筋肉骨格系の痛みです。

しかし、じーとしていても痛みが変わらない、安静にしても痛みがある場合は、内蔵の異常からの腰痛である場合もあります。

ただし、腰の部分の肉離れやギックリ腰などの場合は、筋肉に傷がついているため、安静にしていてもジンジンとして痛みがあります。

どういう動作で痛むか?

内蔵からの痛みでないことを確認したら、次は具体的にどういう動きで痛むのかを確認してみます。

確認する動作は4種類です。
痛いか、痛くないかを確認するだけでなく、どのくらい体を動かしたらどこが痛むかを確認して覚えておくようにしてください。今日と明日、一週間後などの腰痛の改善を比較する基準にすることができます。

1,前屈
体を前に倒して腰の痛みや場所を確認します。
どこまで前屈したら痛いかを、指先が床から何センチあたりで痛むのか?とか、膝の皿あたりで痛みが出るなど具体的に確認してみてください。

2,後屈
体を後ろに反らして腰の痛みや場所を確認します。
反れる角度を確認してみてみてください。右腰のほうが反りづらいなど左右差もあるかもしれません。

3,側屈
体を横に倒して腰の痛みや場所を確認します。
脚を肩幅に開いて倒せる角度を確認してみてください。
太ももに触れる指先の位置を確認する。
他に、鏡の前でおこなうと左右での、曲がっている場所の違いにも気づくかもしれません。
潰されるように痛むのか、引き伸ばされて痛むのかも意識しながら、左右ともに確認してください

4,捻り
体を左右にひねって腰の痛みや場所を確認します。
脚を肩幅に開いて捻れる角度を確認してみてください。
捻ったときに、どこまで見えるか確認してください。
立った位置に印をつけておくと、次回確認するときに役立ちます。

痛みを音で表すと?

痛み方も種類があります。
電気が走るように瞬間的に痛かったり、腰全体が重だるい場合もあります。
痛みの感じを音にするとどんな感じの音でしょうか?

*ズーン
*ピキッ
*ガチガチ
*チクチク
*どよーん
*ビクッ

音で表すというのは、感覚を伝えるのにとても便利です。

まとめ

ここで紹介した「自分の腰痛を知るやり方」は私が整体院で、実際に患者さんに確認する「問診」の内容の一部です。

「お腹が痛い」を例にするのであれば、胃が痛いのか、大腸なのかで全く違います。大腸であれば下痢をしているのか、便秘なのかで飲む薬も食事の内容も変わってきます。

自分の腰痛を知ることは、大雑把な「腰が痛い」の間口を小さく絞ることに繋がり、それに合った対処方法を選択できることになります。

自分の腰痛についてこれくらい把握できていれば、病院や整体院で腰の状態を説明するのにもスムーズにおこなえるはずです。

 

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